インド出身で24歳ながらAIサービスを作り月間1500万円の収益を達成した「Bhanu Teja」氏
ChatGPTのAPIを利用したSiteGPTが大ヒット。1年足らずで月間1500万円の売上をあげた。
こんにちは、ウマたんです。
めちゃくちゃ稼いでいるsolopreneur(1人起業家)にフォーカスするこのニュースレター。
今回フォーカスしたいのはこの人「Bhanu Teja P(正確な読み方分からない!)」氏!
インド出身の個人開発者、1人起業家。
(出典:https://twitter.com/pbteja1998)
彼はインド出身で現在24歳ながら、なんと2024年2月に100kドル(1500万円)の収益を達成した最強の個人開発者。
そんな彼のキャリアや開発しているサービスにフォーカスして見ていこう!
インド工科大学出身の天才エンジニア
彼はインド工科大学(IIT)の出身で生粋のソフトウェアエンジニア。
インド工科大学はインドに存在する23個の工科大学の総称で、優秀なエンジニアが在籍していることで有名である。
僕の大好きな映画「きっとうまくいく」の舞台にもなった大学であり、GoogleCEOのスンダーピチャイ氏の母校でもある。
インドは未だにカースト制度が根強く存在し、低い身分から成り上がるのが難しい。しかしそんな中、IT人材だけはカーストを飛び越えて活躍し高い給料を得ることができるので人気なのだ。
なんと卒業後に1年目から年収1000万円以上を提示されることも当たり前の世界。
そんなインド工科大学の中でも日本の教授が存在する稀有な大学である、ハイデラバード校出身の「Teja」氏。
コンピューターサイエンスを専攻し、大学時代に4つものスタートアップでエンジニアとしてインターンシップを経験している。
とにかく行動量がすごい。
そして大学を順調に卒業した後はSwiggyというフードデリバリースタートアップでフルタイムでエンジニアとして働き始める。
2014年に創業し、現在すでに年間1500億円以上の売上を立てている巨大スタートアップ。評価額は一時期1兆円を超えた巨大ユニコーン企業だ。
ちなみにソフトバンクが8%ほどの株を持ってる。孫さんすごい。
そんなSwiggyにて8ヶ月ほど働き経験を積んだ「Teja」氏は、独立して自分のプロダクトを作り始める。
Coderplex
独立してすぐにCoderplexというテック系のコミュニティを作った。現在は運営されていないのでどのようなビジネスだったか定かではないが、インドを中心にテクノロジーを教え合うような非営利の団体だったっぽい。
コミュニティを運営しながら企業から受託で案件を受けて食い扶持を稼いでいたのではないかと推測する。
Feather
そんな期間を経て、2021年にリリースしたのがFeather(当初はMDX.oneというサービスだったっぽい)というサービスだ。
Featherはnotionを簡単にブログ化できるというサービス。
2024年2月時点で7.6kドル(約120万円)ほどの収益をあげているサービスである。
notionを仕事や個人タスクの管理、メモ帳代わりに使っている人は多いと思うがブログとして使っている人は少ないだろう。
notion自体で文章を書いて一般公開することでコーポレートサイトを作っている人はたまに見かけるが本格的なブログをnotionでやっている人はあまり見かけない。
notionはブログのためのサービスではないので、SEOに優れた構造になっておらずGoogle検索の上位に表示されにくい。
そこに目を付けたのが、「Teja」氏。notionを簡単にSEOに強い構造のブログに変換して公開できるツールを開発した。
以下のTeja氏のブログ自体もnotion×Featherで構築しているよう。
プランは以下のようになっている。
10k PVまでなら月39ドルでそれ以降はPV数が増えれば増えるほど月額が増えていく仕組みだ。
正直、10k PVで月39ドルというのは結構攻めた金額設定だと思うがそれでも実際に使っている人がかなりいて175人以上のユーザーがこのプロダクトを使っているとのこと。
ただ正直個人的にはブログを作るなら無料で使えるWordPressで十分かなという感じなので、よっぽどnotionが好きな人にのみ刺さるプロダクトだと言える。
SiteGPT
先述のFeatherも引き続き運営しているようだが、2023年4月にリリースして爆発的に伸びているのがSiteGPTというサービス。
SiteGPTは自分のWebサイトのURLを入れるとそのサイトの情報をスクレイピングで取得し、そのデータを元にGPTモデルが学習してくれて、サイト専用のChatBotが作れるというもの。
最近のAIの波に乗って一気にスケールし、2024年2月単月で95kドル(1500万円)を稼ぐほどまで成長した。
デモ動画を見てみると、確かにめちゃくちゃシンプルに独自のチャットボットを構築できて、Webサイトに導入する際もJavascriptをコピペして貼り付ければいいだけなのでめちゃくちゃ簡単。
価格を見てみると、思ったよりも安い金額から導入できることが分かる。
一番高いEnterpriseプランでもたった999ドル(15万円ほど)。
企業がチャットボットを導入するとなると通常数十万かかることがザラなので、従来のチャットボットに比べるとだいぶ安い印象。
この価格体系を見ると、個人というよりもそこそこ大きな法人から引き合いがありそうである。
2024年2月に大きく売上が伸びているが、これもおそらく法人との契約が大きく伸びたのが理由かと思われる。
ただ、この手のサービスはAPI利用料金がかなりかかる。このSiteGPTはまずサイトの情報をスクレイピングして大量のテキスト情報をChatGPTに学習させるので、その時点でそこそこお金がかかる。
そしてユーザーがチャットボットを使って受け答えをするたびにAPI利用料がかかる仕様になっている。
おそらく赤字にはなっていないはずだが、それでもそこまで利益が出る構造になっていないことが想像できる。
ザックリ計算してみると、
スタータープランで最大200ページスクレイピング。
Fine Tuningの利用料は1000トークンで約5円
1ページあたり平均3000トークンがあると仮定すると
200ページ×(3000/1000)×5円 = 3000円
これはMAXページ学習させたケースだが、最初の学習だけでこんなにかかる。
そしてチャットボットとユーザーとのやり取りは最大4000回。
1回あたりの往復で平均100トークン消費すると仮定すると最大400,000トークン。
(400,000/1000) * 5 =2000円となる。
MAX利用のケースでザックリ5000円かかる計算になり、スタータープランの費用が49ドル(7500円くらい)なので利益は2500円ほど。赤字にはならないが、だいぶ利益率が圧縮されてしまっていることが分かる。
以前紹介したPieter LevelsもAIのAPIを使ったサービス開発は結構キツイと言っていたが、
やはりAPIを使ったサービスは模倣されやすく、それでいて意外と費用がかさむのでVCから大規模調達した資金力のあるスタートアップなどに勝てず自己資金で挑む個人開発者には厳しい茨の道になりそうである。
とはいえアイデアさえあれば誰でも形にできる時代。
そこらへんの厳しさは置いておいて、色々自分の興味の赴くままに開発をしていくべきだ。
ということで今回は「Bhanu Teja」氏にフォーカスしてきました。
いかがだったでしょうか?
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