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それでは今回もAIニュース見ていきましょう!
今回は先週起こったOpenAI CEOのサム・アルトマンの追放劇の一部始終について取り上げる。
今AI業界いや世界で最も注目されている人物と言っても過言ではないサム・アルトマン、彼のまさかの電撃解任に世界が驚いた。
※この内容は11/20 15時現在の状況です。刻一刻と状況が変化しているのでこれをご覧になっている時点では、情報がアップデートされているかもしれません。
11月17日 サム・アルトマンの電撃解任
11月17日、いきなり衝撃的なニュースが飛び込んできた。
“サム・アルトマン OpenAIを解任”
「え・・・!?」
世界中の誰もがこんなこと想像していなかっただろう。
それもそのはず、サム・アルトマンは、11月6日に行われたOpenAIのDevDayにCEOとして登壇し様々なプロダクトアップデートを発表していた。
この時の様子がこちら。
全く解任されるような気配は見せず、大株主のマイクロソフトCEOサティア・ナデラ氏とも友好的なコミュニケーションを取っている
このDevDayでは多くのアップデートがあったが、その中でも誰でもカスタマイズしたGPTを作れるGPTsのリリースは大きな反響を呼んだ。
GPTsリリースによって有料会員のGPTプラスへの登録が集中し一時受付を停止したほどだ。
「さすがOpenAI。そしてさすがサム・アルトマン」
誰もがそう思ったことだろう。
そんな矢先にサム・アルトマンは解任されたのである。
そもそもCEOのサム・アルトマンをそんなに簡単に解任できるの?
多くの人がこう思ったはずである。
「そんな突然CEOサム・アルトマンを解任できるのか?」
実は、OpenAIは色々複雑な法人体系を取っている。
そもそもOpenAIは非営利団体としてはじまった会社であり、その非営利法人OpenAI, Incの配下に営利法人OpenAI Global, LLCが存在する。
※マイクロソフトが49%の株式を保有するのは営利法人OpenAI Global, LLCであり、サム・アルトマン自身は個人で営利法人OpenAI Global, LLCの株を保有しておらずY combinator経由で投資している
そして今回の解任は親会社の非営利法人OpenAI, Incの取締役会で決議された。
非営利法人OpenAI, Incの取締役会の構成メンバーは以下の6人である。
・グレッグ・ブロックマン(Stripeの元CTO)
・イリヤ・サツケヴァー(ジェフリー・ヒントン教授の教え子。チーフ・サイエンティスト)
・サム・アルトマン
・アダム・ディアンジェロ(QuoraのCEO)
・ターシャ・マッコーリー
・ヘレン・トナー
これら6人のうち過半数である4人が議案に賛成すれば解任ができてしまうのである。
そして、構図としては、
サム・アルトマン&グレッグ・ブロックマン
VS
イリヤ・サツケヴァーを中心とするそれ以外4人
であり、「AI開発進めて拡大していこうとする商業路線」と「AIの危険性を不安視した安全性重視路線の対立」と考えられている。
AIの危険性を示唆していたイーロン・マスクの存在
確かに最近AIのあまりの進化を危険視する声が多く上がっていた。
その中でも特にイーロン・マスクがAIの開発をストップする署名を有権者から集めてOpenAIをはじめとするAI企業の動きを制しようとしたのは記憶に新しい。
しかし、その後イーロン・マスクは自分自身でAI企業xAIを設立している。
イーロン・マスクはOpenAI共同創業者。しかし2018年にサム・アルトマンらと対立し追い出されてしまった。
もしかすると、OpenAI共同創業者でありながら追い出されてしまったイーロン・マスクが裏で手をひいているのかもしれない・・・
もしこの流れでOpenAIが商業路線から安全路線に舵を切るのであれば、イーロン・マスクにとってはOpenAIに追いつくまたとないチャンスである。
マイクロソフトのCEOナデラ氏が激昂&OpenAI社員も反旗
さて、話を戻そう。
サム・アルトマンが解任された当初、もしかするとマイクロソフトの圧力があったのかもという憶測が飛び交ったが、実はその逆であった。
なんとマイクロソフトCEOのナデラ氏は前もって何の知らせも受けていなかったという。
ということでナデラ氏が激昂し緊急会議を開く。
そしてサム・アルトマンのビジョン・人望・能力に惹かれて仕事をしていたOpenAIの多くの社員が残った取締役全員の辞任とサム・アルトマンの復帰を要望としてあげる。
もしそれを認めないのであれば、サム・アルトマンの新会社に移ると言うのだ。
ここまで事が大きくなるとは思っていなかった取締役はサム・アルトマンの復帰を検討することに・・・
この報道を受けて、多くの人がやはり「サム・アルトマン戻ってくるねこれは」と思ったはず。
サム・アルトマンはCEOとして復帰せず
誰もが結局サム・アルトマンが返り咲くと思ったが・・・
サム・アルトマンはOpenAIのCEOとして戻ってくることはないとイリヤ・サツケヴァーが語ったというニュースが飛び込んできた。
https://www.theinformation.com/articles/breaking-sam-altman-will-not-return-as-ceo-of-openai
なんと現時点でサム・アルトマンが戻ってくる路線の望みは絶ち消えた。
後任としてTwitchの共同設立者であるエメット・シアーが暫定CEOに就任するようだ。
今後どうなるの?
OpenAIの今後の戦略や体制が大きく変わるのは間違いないだろう。
すでにこの騒動で元取締役メンバーでありサム・アルトマン派のグレッグ・ブロックマンは退社し、シニアサイエンティストも3名が退社している。
おそらく、サム・アルトマンが現在準備中としている新会社に多くのOpenAI社員が移籍することになりOpenAIの今後にはかなり不安が残る。
→【速報】サム・アルトマンとグレッグブロックマンがマイクロソフトに入社することが決定
実は日本でChatGPTの普及を推し進めていたシェイン・グウ氏は1ヶ月ほど前にOpenAIからGoogleのDeepMindに移っており、ここらへんの動きもたまたまなのか既に地殻変動は裏で起きていたのか気になるところである。
今誰しもが注目するAI業界。そのトップを走るOpenAIでトップを務めるサム・アルトマンが失脚してしまった。
しかもその理由は何かのスキャンダルではなくて、方向性の違い。
この追放劇はどこかスティーブ・ジョブズがAppleを追放された過去を彷彿とさせる。
スティーブ・ジョブズはその後ピクサーを世界的なアニメーションスタジオに成長させ、業績不安定のAppleに舞い戻り世界一の企業に成長させた。
サム・アルトマンもこんなところで終わるはずがない。
壮大なビジョンを持っていて、また何かと多くのことを仕掛けていき最終的にはOpenAIに戻ってくるかもしれない。
そんなサム・アルトマンの動向を追いつつ、次回はサム・アルトマンという人物にフォーカスして見ていきたいと思う。
ということで今回は今までは少し違った毛色でお届けしました。
来週は気が変わらなければサム・アルトマン自身にフォーカスしてまとめていきたいと思います。
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