自動運転AI領域の大家である「Raquel Urtasun (ラクエル・ウルタスン)」氏にフォーカス!
Uberのチーフサイエンティストを経て自動運転AIスタートアップを起業したトロント大学の教授「Raquel Urtasun (ラクエル・ウルタスン)」氏!
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今回フォーカスしたいのはこの人「Raquel Urtasun (ラクエル・ウルタスン)」氏!
(出典:https://time.com/collection/time100-ai/6310622/raquel-urtasun/)
自動運転AI領域の大家と言ってもよい女性「Raquel Urtasun (ラクエル・ウルタスン)」氏。
元ウーバーのチーフサイエンティスト&Uber's Advanced Technologies Groupのヘッドを務めた人物で、現在はトロント大学の教授をしながら自動運転AIスタートアップのWaabiを経営している。
同じディープラーニングでもOpenAIなどが手掛ける生成系AIモデルと自動運転に必要な物体検出などの技術は大きく異なる(最近は自動運転にも大規模言語モデルのインターフェイスを絡ませることで改善させるアプローチなども検証されているが)。
生成系AIは2022年〜2023年にかけて、我々個々人が簡単にアクセスできるツールとして話題になり広く使われるようになったが、自動運転は我々にはまだまだ遠い未来のように見える。
しかし、かなり自動運転の精度は上がってきており、米国などでは普通に自動運転車が走っている時代になってきている。
そんな自動運転の領域でアカデミック・ビジネスどちらの領域でも大活躍するのがラクエル・ウルタスン氏なのだ。
そんな彼女についてフォーカスして見ていこう!
アカデミックのキャリア
スペイン生まれの彼女はスペインの大学を卒業後、スイスの大学でコンピューターサイエンスの博士号を取得している。
その後、アメリカのMITとバークレー大学でポスドク期間を経て、晴れて2009年にシカゴにあるToyota Technological Institute at Chicago (TTIC)の助教授に就任している。
TTICは日本のトヨタが出資して運営する学校。
このTTIC時代に出している画像認識や自動運転に関する論文が高い評価を受けている
・Efficient Large-Scale Stereo Matching
・Are we ready for autonomous driving? The KITTI vision benchmark suite
その後ディープラーニングといえば必ず名前の挙がるあのトロント大学で助教授→准教授を務め、2020年から教授になっている。
トロント大学はAlexNetを発表したジェフリー・ヒントン教授がいるディープラーニングの名門校で、OpenAIのチーフサイエンティストであるイリヤ・サツケバー氏もトロント大学出身である。
Google Schalorのラクエル氏の携わった論文を見てみても、研究テーマは一貫して自動運転に関連する画像認識・物体検出領域になっているのが分かる。
https://scholar.google.com/citations?user=jyxO2akAAAAJ&hl=en
ビジネスキャリア:Uberのチーフサイエンティストを経て起業
さて、アカデミック領域で順風満帆なキャリアを積んでいた彼女であったが、2017年に転機が訪れる。
2017年にUberの子会社であるUber Advanced Technologies Groupのヘッドに抜擢される。
Uber Advanced Technologies Groupは自動運転技術を研究開発する組織であり、まさに自動運転領域の研究を第一線でおこなってきた彼女には最適な役回りだった。
日本では研究者がスタートアップに引き抜かれてトップを任されるケースはほとんどないが、海外ではめちゃくちゃ多い。
特にAI領域は研究者が引っ張りだこ状態になっている。
その後チーフサイエンティストも兼務し、3年10ヶ月もの間Uber全体のAI技術の向上に務める。
しかし、このままでは終わらないのがラクエル氏。
2021年にUberを辞め自分で自動運転を研究開発するスタートアップWaabiを創業する。
創業まもなく8,350万ドル(100億円以上)もの資金調達に成功し、多くの優秀な技術者を抱える注目のスタートアップだ。
Waabiってどんな会社?
そんなWaabiとはどんな会社なのだろうか?
Waabiは自動運転AIの研究開発に特化したスタートアップで、トラックの自動運転による物流効率化にフォーカスしている。
自動運転の精度を上げるためには大量のデータが必要になる。
通常、そのような大量のデータを取得するためには実際に路上を走らせてデータを取る必要があるが、Waabiはなんとそれらをシミュレーション上で取得できるような仕組みを開発した。
これをWaabi Worldと呼ぶ。
この仕組みにより、高速で大量のデータを学習でき自動運転の精度が格段に上がるのだ。
自動運転の将来は?
正直、すでに自動運転の技術は間違いなく実用レベルに達している。
少なくとも普通の人間が運転するよりは格段に安全なはず。
ましてや高齢者の運転や飲酒運転のリスクを考えるとすぐに自動運転技術を導入した方がいい。
しかし、まだまだ商用利用のケースは限られている。
ラクエル氏は以下の基調講演の4:00くらいでも語っているように、自動運転には非常に複雑な外部要因が存在していて多くの予測不可能な事象が起こる。
AIは一般的な事象を学習するのは得意だが、めったにおこらないような事象に対処できるようにするのはそもそもデータがないので難しい。
自動運転技術を導入すれば全体として事故発生件数は間違いなく下がったとしても、個別の事件に言及されてAIの精度が悪いせいだと糾弾されてしまうとなかなか厳しい。
そして万が一何か起きた場合の責任の所在が曖昧なのも問題だ。
法律の整備が急務になる。
お酒好きな自分にとっては日帰りバーベキューなどで車を出すとドライバーが運転できなくなってしまうのがキツイ。笑
ぜひはやく自動運転が実現してみんなで日帰りバーベキューに行きみんなでお酒飲んで帰ってきたいものだ。
ということで今回は自動運転AI領域で活躍する「Raquel Urtasun (ラクエル・ウルタスン)」氏にフォーカスしてきました。
いかがだったでしょうか?
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