Google Brain創業者でAI業界の超有名人「アンドリュー・ン(Andrew Ng)」にフォーカス!
スタンフォード大学の教授でありGoogle Brainの創設者でありCouseraの創設者でもありバイドゥの元副社長兼チーフサイエンティストでもあるもうとにかくめちゃくちゃスゴい人
こんにちは、ウマたんです。
AI業界で活躍するナイスガイを紹介するこのニュースレター!
今回フォーカスしたいのはこの人「アンドリュー・ン(Andrew Ng)」氏!
(出典:https://time.com/collection/time100-ai/6310614/andrew-ng/)
先週のニュースレターでイリヤサツケバー氏を紹介した際にも少しだけ登場したが、アンドリュー氏はAI業界の超有名人。
研究者でありながらビジネス界でもめちゃくちゃ色んなことに挑戦していて非常に稀有な存在だ。
スタンフォード大学の教授でありGoogle Brainの創設者でありCouseraの創設者でもありバイドゥの元副社長兼チーフサイエンティストでもあるもうとにかくめちゃくちゃスゴい人。
今回のニュースレターでは、そんなアンドリュー氏のキャリアについて見ていこう!
AIど真ん中の研究キャリア
実はアンドリュー氏のアカデミック領域でのキャリアは以下のレジュメに公開されているので詳しく知りたい人は参考にしてほしい
https://ai.stanford.edu/~ang//curriculum-vitae.pdf
簡単にピックアップしてみていこう。
・1976年イギリスで生まれる
見た目はアジア系だが生まれはイギリスで完全な英語ネイティブである。父母は香港からの移民。
・1997年:カーネギーメロン大学で学位を取得
カーネギーメロン大学でコンピューターサイエンスの学位を取得。クラスでトップの成績だったらしい
・1998年:マサチューセッツ工科大学で修士号を取得
マサチューセッツ工科大学でコンピューターサイエンスの修士号を取得。
・2003年:バークレー大学で博士号を取得
バークレー大学でこれまたコンピューターサイエンスの博士号を取得。
この時の研究テーマが「Shaping and policy search in reinforcement learning」であり強化学習に関する研究に注力していたよう。
・2002年〜:スタンフォード大学の助教授→准教授→兼任教授
博士号取得後はスタンフォード大学で教鞭をとっている。
とにかくAI領域のど真ん中でずっと研究を続けてきた研究者である。
数ある論文を出しているが、その中でも最も引用されているのは2003年に発表された「Latent dirichlet allocation」でありLDAと呼ばれる手法。
これは自然言語処理領域の古典的なアプローチでテキストを特定のトピックに分類する際に使われる。いわゆるトピックモデルと呼ばれるやつである。
以下の記事で解説しているので興味のある人は眺めてみてほしい。
トピックモデルについて解説!ニュース記事をLDA✕Pythonで分析してみよう!
・2009年:IJCAI Computers and Thought Awardの受賞
そして2009年には人工知能領域のノーベル賞とも言われるIJCAI Computers and Thought Awardを受賞している。
Google Brainの設立
アカデミック領域でも素晴らしい活躍をしているアンドリュー氏だが、それだけにとどまらない。
ビジネス領域での活躍もものすごい。
まず、2010年にGoogleに対してAIの可能性を訴えかけ、Google Brainを設立。Googleに資本を提供してもらいながらAIを研究するチームを作り、現在につながる大規模言語モデルの開発に勤しんだ。
先週紹介したイリヤサツケバー氏もGoogle Brainにジョインしアンドリュー氏とAIの開発に勤しんだ1人である。
2017年にGoogle Brainが発表したTransformerはAIの歴史を明らかに変えるほどのブレークスルーを引き起こして現在の大規模言語モデルにつながっている。
まさに現在のAIの基盤を作ったのがGoogle Brainなのだ。
そして、その創設者がアンドリュー・ン氏なのである。
Cousera・Deep learningAIの設立
アンドリュー氏はスタンフォード大学で教鞭を取っているが、それだけでは教えられる数に限りがあると考えた。
もっと多くの人にAIという武器を手にとってもらわないといけない・・・
そこで立ち上げたのがあのCouseraだ。
世界中の多くの人に大学の教育をオンラインで届けることを目的として立ち上げられたCousera。
今では数多くの大学の優良な授業が無料(一部有料)で受講できるプラットフォームとして人気だ。
CouseraはVCからの出資を受けてスタートし、2021年にニューヨーク市場に上場した。
また、Couseraとは別にDeepLearningAIというAI領域の教育コンテンツを提供する事業も2017年に創業。
CouseraはAI特化というよりも様々な領域の良質な大学の授業を受けられるプラットフォームとして成長したので、よりAIに特化したDeepLearningAIという事業を立ち上げたと考えられる。
いずれにせよ、大学の教授でありながら、多くの人により多くの教育機会を提供するためにビジネス面でここまで活動しているアンドリュー氏のバイタリティ・信念には目を見張るものがある。
バイドゥへの参画
これだけにとどまらないのがアンドリュー氏。
彼は2014年に中国のナンバー1検索エンジンであるバイドゥにチーフサイエンティスト兼副社長としてジョインし2017年までの3年間AIチームを率いた。
当たり前だが、検索エンジンを提供している会社にはユーザーデータがものすごい量あつまる。
Google Brainでの活動そしてバイドゥでの活動と、大量の資本とデータを持っている企業においてAIの研究開発をリードし続けてきたのがアンドリュー氏なのである。
Landing AIの設立
そして2017年には自身でAISaaSを提供するLanding AIという会社を立ち上げている。
Landing AIは誰でも簡単に画像認識モデルを構築することのできるAI SaaS「LandingLens」を提供しておりAIに詳しくない人でも本当に簡単に分類モデルが作れてしまう。
僕も使ってみたが、本当に簡単。画像をアップロードしてラベル付けをすれば誰でも簡易的なモデルを作れてしまう。
AI特化ファンドの設立
そしてそして2018年にはAIスタートアップに資金を提供するファンド「AI FUND」を立ち上げて、多くのAI企業のスケールを手伝う活動をはじめた。
研究者であり教育者であり経営者であり投資家でもあるアンドリュー・ン氏。
名実ともにアカデミック・ビジネスの両面でAI業界で大活躍する人物なのである。
現在47歳だが、これからもAI業界の中心で活躍し続けること間違いなし。
米国では研究者が数億という報酬で企業に引き抜かれることも多くアカデミックとビジネスの境界線がよい意味で曖昧になってきている。
しかし、それでもやはり先週紹介したイリヤサツケバー氏のように研究者は研究者で根っからのビジネスマンとはなかなか相容れない思想を持っているような気もする。
その点、アンドリュー氏は自らのアカデミックの経験を存分に活かしてレバレッジを効かせて色んなことに挑戦し続けていて研究者でありながらバリバリのビジネスマンのような気がするのだ。
アンドリュー氏が話しているところを見ると分かると思うが、研究者でありながら誰よりも分かりやすく相手のことを思って話すあの感じ・あの雰囲気。人を惹き込む魅力がめちゃくちゃある。
これからのアンドリュー氏の活躍に期待したい。
いかがだったでしょうか?
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