20歳にしてあのTransformerの論文に名を連ねた若き天才「Aidan Gomez (エイダン・ゴメス)」氏にフォーカス!
20歳にしてTransformerの論文に名を連ねた男。そして評価額2000億円を超えるCohereというAIスタートアップのCEOの超天才が「Aidan Gomez (エイダン・ゴメス)」氏!
こんにちは、ウマたんです。
AI業界で活躍するナイスガイを紹介するこのニュースレター。
今回フォーカスしたいのはこの人「Aidan Gomez (エイダン・ゴメス)」氏!
(出典:https://time.com/collection/time100-ai/6310653/aidan-gomez/)
26歳にして評価額2000億円を超えるCohereというAIスタートアップのCEOの超天才が「Aidan Gomez (エイダン・ゴメス)」氏!
昨今GPTモデルをはじめとする様々なAIが話題だが、GPTモデルに繋がるブレークスルーを起こしAIの歴史を変えたTransformerという手法がある。
Transformerに関しては以下の記事で解説しています。
TransformerをAI進化の流れと共にわかりやすく解説!Attention層に至るまで
そんなTransformerの論文“Attention Is All You Need“に20歳という若さで名前を連ねているのが、「Aidan Gomez (エイダン・ゴメス)」氏なのだ!
※Transformerの論文はGoogle Brainの研究チームから発表され8人の共著になっている
今回はそんな若き天才「Aidan Gomez (エイダン・ゴメス)」氏にフォーカスしてみていこう!
ちなみに彼のレジュメはネットで閲覧できる。
https://aidangomez.ca/resume-w.pdf
15歳でAdGo Designという会社を立ち上げる
2011年、15歳の若さでAdGo DesignというWeb開発をする会社を立ち上げている。
やはり天才は凄すぎる早すぎる。
その頃からすでにテクノロジーに対する興味を持っており、自分でWeb開発をするテックガイだったのだ。
おそらく2012年にジェフリー・ヒントン氏らがAlexNetを発表したタイミングからディープラーニングの凄さに多くの人が魅了されその道を歩み始めることになるのだが、「Aidan Gomez (エイダン・ゴメス)」氏もそのうちの1人だったのだろう。
在籍時代に数々の会社で開発のインターンシップを経験
「Aidan Gomez (エイダン・ゴメス)」氏は2013年〜2018年の間トロント大学に在籍しコンピューターサイエンスを専攻、2018年からオックスフォード大学のPhDに通うのことになるのだが、学生の間から多くのインターンシップを経験している。
まず2015年からVenture Mediaという会社でピアノの生演奏と楽譜の位置合わせを行うiOSアプリケーションを開発。
2016年にはMicrosoftでB2Bのプロダクト開発に携わった。
2017年からGoogle Brainでインターンを始めてTransformerの研究開発へ
上記のインターンを経験後、とうとう2017年Google Brainにてインターンを始めることになる。
Google Brainは前にも紹介したアンドリュー・ン氏が立ち上げて、ジェフリー・ヒントン氏やイリヤ・サツケバー氏も在籍した組織。
いわば全世界のAIのトップ研究者が集まる組織なのだが、そこに20歳の若さで学生インターンとして参画しているのだからすごい。
そしてそれだけではなく、働き始めてから数カ月後の同年2017年にTransformerの論文に名前を連ねているのだから天才すぎる。
実際にトロント大学の教授でありAIの産み親と言っても過言ではないジェフリー・ヒントン氏とGoogle Brain時に一緒に研究プロジェクトを推進している。
Worked with Geoff Hinton on the distillation of knowledge between Neural Networks.
機械学習では精度を上げるために複数の異なるモデルを作ってアンサンブルすることがよくあるが、複数のモデルを作るのは面倒だし時間もかかる。
ましてやディープラーニングは一つのモデルを作るのにもものすごい時間がかかるので複数モデルを作ってアンサンブルすることが難しい。
そんな課題に対して改善すべく研究をしていたようだ。ジェフリー・ヒントン氏の「Distilling the Knowledge in a Neural Network」に関する論文は以下。
Distilling the Knowledge in a Neural Network
2017年にfor.aiを立ち上げる
Google Brainでの活動は2019年まで続けるのだが、それとは別にfor.aiという組織を立ち上げて世界中の人々が協力しあいAIの研究開発を行う環境を整え自分自身もより便利でより強いAIの開発に勤しんできた。
このfor.aiは後に創業するCohereの一部として取り込まれCohere for aiとなっている。
以下はCohere for aiからの引用。
Cohere For AI is a non-profit research lab that seeks to solve complex machine learning problems. We support fundamental research that explores the unknown, and are focused on creating more points of entry into machine learning research.
世界中の有識者と共同でよりよいAIを開発する非営利組織だ。
2019年に注目AIスタートアップCohereの創業
そして2019年に注目AIスタートアップCohereを創業することになる。
Cohereは設立時にジェフリー・ヒントン氏などの有力な研究者やベンチャーキャピタルなどから合計1.7億ドルを調達し、その後のラウンドでオラクルやNvideaやセールスフォースなどの大手テック企業から2.7億ドルもの調達に成功した。
評価額は20億ドルである。
設立からたったの4年でユニコーン入りしているのである。
Cohereは、OpenAIの競合ともいわれており、OpenAIと同じ大規模言語モデルを搭載したチャットボットを提供している。
しかしOpenAIとは違い個人ユースではなく法人向けに力を入れているよう。
実際にオラクルの提供するサービスにはCohereの大規模言語モデルが搭載されている。
大手企業は大規模言語モデルを搭載したツールを使う際にインプットしたデータが再度学習に利用されたり漏洩してしまったりすることを恐れているケースが多い。
その点、Cohereはデータのセキュリティを担保しておりOpenAIよりも大手企業に受けがよいようだ。
OpenAIではCEOがサムアルトマン氏、研究のリードはイリヤサツケバー氏というように役割が別れているが、Cohereは「Aidan Gomez (エイダン・ゴメス)」氏がCEOでありながら研究開発もリードすることになっている。
この大勢が吉と出るか凶と出るか。
今後のOpenAIとCohereの闘いに注目したい。
ということで今回は「Aidan Gomez (エイダン・ゴメス)」氏にフォーカスしてきました。
いかがだったでしょうか?
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