今注目のAIスタートアップAnthropicのCEO「Dario Amodei」氏にフォーカス!
OpenAIの対抗馬、注目のAIスタートアップ「Anthropic」のCEO「Dario Amodei」氏
こんにちは、ウマたんです。
AI業界で活躍するナイスガイを紹介するこのニュースレター。
今回フォーカスしたいのはこの人「Dario Amodei」!
(出典:https://www.hertzfoundation.org/person/dario-amodei/)
注目AIスタートアップ「Anthropic」のCEO。
AnthropicはOpenAIと比較されることの多い企業で、今最もアツイOpenAIの競合と言っても過言ではない。
そんなAnthropicは2021年創業で、OpenAIの従業員たちがOpenAIを辞めて立ち上げたスタートアップ。危険性の低いAIの実現にフォーカスして活動している。
創業間もなく1億2400万ドル(約200億円)の資金調達に成功していて、最近はAmazonから40億ドル(約6000億円)もの出資を受けている。
まさにMicrosoft&OpenAI VS Amazon&Anthropicという構図が出来上がっているのである。
そんなAnthropicの創業者でありCEOが「Dario Amodei」。
2023年にTime紙が発表したAI業界で活躍した100人の中の1人にも選ばれていて、今最も注目されているAI起業家の1人だ。
https://time.com/collection/time100-ai/6309047/daniela-and-dario-amodei/
Dario Amodeiってどんな人?
それでは、そんなDario Amodei氏がどんなキャリアを歩んできたのか見ていこう!
以下のa16zの動画で今までのキャリアについてざっくり語っているので興味のある方は参考にしてみてほしい。
まず、大学の時は物理学を専攻していたそう。
宇宙の仕組みとかに興味があったんだけど、そこからAI領域に興味を持ってPhDはプリンストン大学のニューロサイエンスの専攻に進み2006年から2011年まで在籍。
いわゆるディープラーニングのど真ん中で研究をしていたらしく、彼がPhDに在籍していた時期は第3次ディープラーニングブームが盛り上がってきた時期と一致している。
トロント大学のジェフリー・ヒントン教授がオートエンコーダというアプローチを2006年に発表し、2012年にAlexNetを使って画像認識コンペで圧倒的な優勝を果たしてディープラーニングブームに火がついた。
そんな時代にPhDでディープラーニングど真ん中の研究をしていたのは強い。
そこから、スタンフォード大学でポスドクを3年ほどやり、AI研究者としてBaiduに2014年にジョインしている。
日本だと、ポスドクまでいった後の就職先があまりなく、なんとか就職できても安月給・・・と研究職待遇が問題視されているが、海外では全くそんなことはない。
AI領域の研究者は引く手あまたで年収何千万、数億レベルでバンバン引き抜かれている。
そしてDario Amodei氏は、Baidu入社1年後、次なるキャリアとしてGoogle Brainにジョインしている。
そして、さらに10ヶ月後にOpenAIにジョインしてOpenAIに4年6ヶ月在籍した。
OpenAIでは主にAIの安全性を高める研究に従事していたようで、最終的には「Vice President of Research」という研究者たちを率いる立場になっている。
ここでDario Amodei氏はGPT-2やGPT-3の開発に従事していて、以下のGPT-3の論文にも共著者として名前を連ねている
Language Models are Few-Shot Learners
そしてOpenAIを辞め2021年にAnthropicを創業している。
同じAI業界で活躍するAIスタートアップのCEOであっても、前回紹介した「Dave Rogenmoser」氏とは全くキャリアもスキルも違うのは面白い。
AIを搭載したアプリケーションレイヤーで戦うのかAIモデル自体を作るのかによってCEOに求められる資質も大きく変わってくるということ。
Dario Amodeiみたいになるには?
日本ではDario Amodei氏みたいな人はほとんど生まれていない。
日本は前述の通りまだまだ研究者に対する待遇がよくないし、なかなかアカデミックとビジネスが繋がっていない。
そのためもしDario Amodeiみたいなキャリアを描きたいのであれば早々に渡米するのが吉だと思う。
日本人で海外大学に留学して、研究室の教授とかとビジネスを立ち上げている例はちらほら見る。
ただ、頭の良さだけでなく相当な覚悟と根気が必要なのは間違いない。
Anthropicの未来は?
AnthropicはかなりAIの安全性にフォーカスした研究をしていて、Constitutional AIというものを発表した。
最近のChatGPTをはじめとするAIは危険な返答をしないように人間によるフィードバック学習「RLHF(Reinforcement Learning from Human Feedback)」がされているが、これにはものすごい工数がかかる。
じゃあフィードバック自体を人間じゃなくてAIにやらせちゃおうよというのがConstitutional AIというものである。
これにより従来ものすごく工数がかかっていた安全性のチューニングがコストも時間もそれほどかけず出来るようになる可能性がある。
AnthropicはこのようにAIの安全性に対してフォーカスしている一方で、OpenAIは若干安全性を無視してでもよりAIを進化させる方向にフォーカスしているように見える。
今のところはまだまだOpenAIに軍配が上がっているように見えるが、よりAIへの安全性を多くの人が意識しはじめると形勢逆転はあるかもしれない。
この2社がどのように今後のAI業界で立ち回っていくか楽しみである。
いかがだったでしょうか?
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それではまた来週!
ここ最近の創業者ストーリー、めっちゃおもしろいです!
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